渋谷ではたらく社長の告白

【amazon】渋谷ではたらく社長の告白
先日実家に戻っていて、その帰りに東京への電車の中で読んだ本。サイバーエージェント社長藤田晋が高校生でミュージシャンを諦めてから現在のIT会社の社長になるまで。正直、微妙な本。これで宣伝になるのかな?という感じ。要は、あんまり性格良さそうに見えないということ。まあ正直に書いているから良いといえば、それまでなんだけど、本人がどこまで自覚できてるのかよくわからない。例えば、最初の会社を起業する時に、バイト時代に世話になったオックスプランニングの元専務渡辺氏が社長になるということで一緒に話を進めていたのに、当時インテリジェンス社長(藤田はこの時、インテリジェンスに勤めてた)から藤田が社長になるなら金を出すという話が来たら、あっさりその話に乗ったこととか、本人も裏切ったとは書いているけど、どの程度派手な裏切りだったと認識しているのか大変疑問だ。要は、社長と株主が対立するとかは、まだ利害関係があってかつ信頼関係がそんなでもない分、裏切りにもあとでなるほどそういう話かと思える所があるけど、この藤田の会社立ち上げの時の話って、信頼関係だけで会社を作ろうということになっていたのに、その信頼関係を全部すっとばして金に走ったってことなわけで、もちろん、信頼がお金より大事ですって単純なこと言いたいわけではなくって、金は重要だが、信頼は信頼でなかなか手に入らない重要なものであるとかそういうこと全然考えてない気がする。
あとは普通にサイバーエージェントと言えば、バナークリック広告というイメージがあったけど、その広告はそもそも余所の会社がやってたやつで、うちでも作れないかとバイトに聞いたら、バイトが作れるっていうからそれで契約とってきて、最終的にバイトじゃ無理ということになってホリエモンに頼んで作ってもらうくだりとかは、普通にパクリじゃんとか、品物あがってないのに契約とってくるのかよと、会社としては信用おけない会社だなあと思う反面、ベンチャーっていうのはこういう一般人がイカンだろって思うようなレベルの所をこなしてやっていかないと駄目なんだろうなあと思った。
まあ本を読んでみた感想としては、やっぱり会社作るような人とは神経の太さが違うなあとは思った。正直、自分でも会社作りたいなあとは思うし、実際ひたすら営業して仕事取ってきてっていうことをやれば、まったく儲からないってことはないだろうとは思うものの、何年も体力もたないよなあとは思う。で、その上でかつフリーという意味でなく、会社として儲けるっていうレベルだとまたなんと難度の高いことかと。ちなみに、会社の社長の書いた本というとサクサク読めることが重視されて中身がないことも多いけど、普通に今までの経緯が書いてあって面白かった。といいつつ、amazonの評価見たら信者な方が評価高くつけてらっしゃる。普通に★は三つぐらいです。この藤田氏には魅力的な喋りで信者が多くいるらしいけど、本読んだ限りでは別に信者が出そうな感じではなかったなあ。