ゲド戦記

ゲド戦記』見てきました。僕が見た感想が酷評ばっかりだったので、下の下を想像していったため、そんなにがっかりせず、それなりに楽しめました。まあ、人間の感情なんてそんなもんです。とはいえ、10分に一回ぐらいのペースでそれはイカンだろというような演出のシーンが出てくるあたり、つらいものはありました。歌の所でアランが泣くところとか、おばさん二人が悪党に情報与えちゃうところとか、その他いろいろ。全体的に普通のジブリアニメよりは金も手もかけられなかったんだろうなと思われるような、ラピュタ以前のアニメっぽい作りだったわけですが、それでももうちょっと工夫とかあってもいいんじゃないのと思いました。基本的にはジブリの縮小再生産で、最後の対決シーンはなんか大長編ドラえもんをなんとなく思い出しました。
それなりに楽しめると書いたのは「人が自分が死ぬのを知ってるのは素晴らしい贈り物なんだよ」*1とかいい言葉だと思った所とか。ちなみに原作は読んでません。
最後にアランが国へ帰って、父を殺した罪を償ってくるとか言ってるのみて、僕なんかはすぐ「無理無理、人殺した罪なんてそんな簡単に償えないからw(法律とかの問題ではなく自分の中の道徳を含めた感情の問題として)」って思ったんだけど、でもそのあと、昨今のキレて既に人殺しちゃった奴ら向けにこの映画が作られてるんなら、これでもいいかと思ったと同時に、映画をどういう奴らに見て欲しいか明確になってるところは、褒めてもいいと思った。まあ、全体的にチャチだから届かないメッセージな感が強いが。

*1:正確なセリフではありません。