尾崎哲夫『入門著作権の教室』

Win95の登場とネットの普及が相まって世の中一気にデジタル化が進んだ結果、著作権の問題が至る所で顕在化してきました。僕自身も問題だ問題だとはずっと思ってたもののずっと放置してきまして、2004年も暮れる頃にようやく、このような問題こそ本を読んで正しい知識に基づいて考える必要があるなと気付いたので勉強することにしました。そんなわけで昨年暮れに平凡社新書で出たこの本を読みました。
法の問題っていうのはどのような法律があるのかということよりも、それがどのように適用されているかの方が問題だということなのか、とりあえず僕は別にこの本を読んでもクリアな見取り図というものはもてなかった。というか、歴史的な流れとかについてもっと詳しく知りたかったし、この本では本当に著作権に関する法律について概略だけ示してもらったという感じ。もちろんこの後、勉強を進めればいいのだけど、著作権関係の本というのもそこまで多いわけではないようだし、なんか歯にモノが挟まったような気分のまま勉強を終えそうな予感。とりあえずこの後は基本の本らしい半田正夫『著作権法概説』とみすずで出てるからなんとなく人文系な自分に合いそうな名知小太郎『ディジタル著作権』、あと一応津田大介だれが「音楽」を殺すのか?』と、テーマが興味深いしamazonの書評の評判も上々な(どの程度信用できるのかさっぱり分からないけど)、林紘一郎 『著作権の法と経済学』も読みたい。その上でまたレッシグまで戻って読み直してくれれば素晴らしいがそこまではしないと思う。新書で結構いろんな本が出てるのに古本屋で当たれば適当に買って読むかも。

amazon/尾崎哲夫『入門著作権の教室』
amazon/半田正夫『著作権法概説』
amazon/名知小太郎『ディジタル著作権』
amazon/津田大介『だれが「音楽」を殺すのか?』
amazon/林紘一郎 『著作権の法と経済学』
参考:新書版で読む知的財産法周辺